北海道出身で、
看護師歴5年のほっぺが赤い女の子。
今回の手術は頭の中をいじくるオペ。
初めてのオペだし不安がいっぱい!
そんなときに
「寝てる間に終わるから気楽にしてて」
と言ってくれた。
オペ当日、里子さんは
「全身麻酔するから点滴するね。少しチクッてしますよ♪」
と、楽しそうに点滴の針をブスリ!
ところが「チクっ」どころではない。
尖った鉛筆を刺された感じ w(゚ロ゚;w
「あれぇ〜?」
「もいっかいね!!」
今度は私の血液が逆流してるではないか!!
入れるはずの薬の中に血が流れてる。
痛いじゃないか!
針を中で動かすなよぉ!
・・・オペ前にこんな試練があるとは( ;∀;)p
その後は記憶がない。
気が付いたのは夜7時、集中治療室の中。
10時間の長いオペでした。
里子さんはベッド脇に居てくれた。
とにかく眠い。
しかし、お腹が空いてる。
飯はまだかのぉと訪ねると「今日は無いわよっ」と冷たい返事。
えーっ悲しい・・・腹減ったぁ〜!!
家族との面会は5分間だけ。
家族が帰った後、
里子さんが「どぉ?大丈夫?」と、声をかけてくれた。
うーん・・・腹ペコとしか答えられない。
すると「キノコの山」を一粒くれた。
「今日はこれだけねっ!!」
「むせないでよ。」
この行為、看護師としてはどうなんだ???
でも嬉しい。
夜、10時過ぎ
意識がハッキリしてきた。
で。自分の変化に気づいた。
左手、左足、に感覚がない!!
「動かない」どころか手足が無い!
半分透明人間になってしまった。訳わからん???
里子さんに、私はどうなったの?と聞くと。
「ちゃんと生きてるよ!」だって。
オペ中に脳動脈瘤が破裂して、くも膜下出血になり
脳梗塞が起きて左半身麻痺になったそうだ。
でも、まだ麻酔が効いてて眠い。
その日は朝まで爆睡しました。
2〜3日後、
里子さんが点滴の針を交換しにやって来た。
嫌な予感。
彼女は、思い切りよくブスリと刺すが、一発で入らない。
やっぱり!!3回のチャレンジ。
腕を見ると血まみれ!!
里子さん下手くそ!!
迷いはないが、ピントがずれてる。
週2回の「針の交換」のたびにアザが広がっていく。
里子さんは絆創膏はがすのも大胆。
ベリッと一気にいく。
そのうち針が折れるぞ!!
でも、絶望の入院生活の中、
里子さんの天然っぷりに何度も気持ちが救われた。